アジサイ栽培をしている者としては、ある意味脅威になる病気に「葉化病」があります。
ファイトプラズマという病原菌に感染することにより発症する病気で、今のところ対処法が全く無く、感染してしまった場合には株ごと廃棄処分するしかない恐怖の病気です。 一部のサイトでは剪定時の感染や感染株への接触では感染しないとの記述が見られますが、詳しい感染経路がまだはっきりとわかっていない以上、虫による媒介や剪定時のハサミ等を介しての拡散など感染の可能性がある状況は可能な限り注意するに越したことはないと思われます。 昨日、箱根のとある場所でこの葉化病に罹ってしまったと思われるアジサイ群を見つけました。 (思われるというのは、見ただけではファイトプラズマに感染しているかがわからないためです。) 実のところ写真では見たことがあったのですが、この目で見たのは初めてです。 典型的な症状としては、写真のように装飾花、両性花が緑色になる葉化症状が出ます。 このアジサイは元々、白いテマリ咲きの園芸アジサイでしたが(手前)、左奥の緑の花房のように葉化症状が出ています。 初期の場合は、写真中央奥のようにガク片の一部が緑色になるだけのようですが、やがては株全体に広がって、最後は株が衰弱して枯死してしまうとのことです。 上のテマリ咲きの株から10mぐらい離れたところにあった水色テマリ咲きの感染株。 こちらは花房の葉化症状だけでなく、葉の黄化、赤色化、株の衰弱といった症状も出ていました。 この病気はアジサイであれば、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、エゾアジサイを問わず、感染するとのこと。 写真の株はガク咲きのヤマアジサイ(品種名は不明)ですが、見事に緑色に変化しています。 いずれにしても、この場所のアジサイは道路に沿って10mぐらい渡り感染が拡散していたので、状況から何らかの形(虫による媒介、花後の剪定による感染の可能性が考えられます。)によって感染が拡大していることは間違いがないようです。 おせっかいとは思いましたが、一応、このアジサイを管理している会社の方には、写真を見せてアジサイが葉化病に罹っている可能性が高い旨を伝えておきました。 何年かして沿道のアジサイが全滅してしまったら、それはそれで悲しいですから・・・ ちなみに、この葉化病の場合には咲き初めから終わりまで終始緑色であるといった特徴があり、良く売られている花の終盤に緑色に変化する品種(マジカル~)や花後にガク片が緑色に変化する(秋色アジサイ)のは正常ですので、心配の必要はありません。 <参考> * 日本アジサイ協会:緑アジサイにご注意 * 神奈川県農業技術センター:アジサイ葉化病について
by naka1md30
| 2013-07-07 21:30
| アジサイ写真集
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